2000年夏の、乳業メーカーによる食中毒事件や、翌年の9月に発覚した国内初のBSE罹患牛の問題は、それまでにない食品への安全・安心を求める消費者の要望が高まりました。2003年7月に「食品安全基本法」が制定され、本法律の中で「食品の安全を守る第一義的責任は企業にある」と明言されました。これに基づき「食品安全委員会」が発足し、今日に至っています。
消費者の要望の一番大きなものが、安全・安心です。それに応えることが信頼につながります。消費者はHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point:危害分析重要管理点)手法システムで製造されたからその商品を購入するわけではありませんが、美味しさや安さ、デザイン以前の問題として、安全に作られているということが大前提となっているのです。それだけにHACCP手法の導入は、食品製造業に携わるものにとって大前提として考えることが求められています。