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最終改正 平成23(2011)年8月30日
最終更新:2015/11/25
(概要)
「自動車NOx・PM法」は、自動車から排出される「窒素酸化物(NOx)」や「粒子状物質(PM)」の特定地域における総量削減などに関する特別措置法である。「大気汚染防止法」が工場など固定発生源を対象とするのに対し、本法令は自動車(移動発生源)を対象とし、対象地域、対象車種及び運行規制が制定されている。
《関連法令》
大気汚染防止法(固定発生源)、道路運送車両法
(本法令のポイント)
1.定義
・対策地域・・・窒素酸化物や粒子状物質の改善を目指す大都市の地域をいう。
・重点対策地区・・・対策地域内で特に大気汚染が著しく、局地汚染対策を計画的に実施する必要がある地区をいう。
・特定建物・・・重点対策地区内において、交通需要を生じさせる程度の大きい用途で
一定規模以上の建物をいう。
・指定地区・・・重点対策地区のうち、流入車対策を推進することが必要な地区をいう。
・周辺地域・・・相当量指定地区内に流入している対策地域の周辺に本拠を持つ自動車のある地域をいう。
2.排出基準(第13条)
(1)ディーゼル乗用車
・NOx:0.48g/km ・PM:0.055g/km
(2)バス・トラック等(ディーゼル車、ガソリン車、LPG車)
1.7t以下 | NOx :0.48g/km PM :0.055g/km |
1.7t超〜2.5t以下 | NOx :0.63g/km PM :0.06g/km |
2.5t超〜3.5t以下 | NOx :5.9g/kWh PM :0.175g/kWh |
3.5t超〜 | NOx :5.9g/kWh PM :0.49g/kWh |
3.局地汚染対策(第15〜30条)
(1)都道府県知事は、重点対策地区を指定し、大気汚染防止計画を策定・実施。
(2)重点対策地区内に特定建物を新設する者は、NOx・PMの排出抑制のための配慮事項等を届け出て適正な配慮を実施。事業開始の8ケ月前までに届出。
4.流入車対策(第31〜43条)
(1)環境大臣は、流入車対策が必要な地区を指定地区および周辺地域を指定。
(2)流入車を対策地域内で運行する事業者は、排出基準に適合した自動車を使用。
(3)周辺地域内自動車に関する措置
・指定地区内に流入させる事業者は、都道府県知事にNOx・PMの排出抑制措置に関する計画を作成・提出し、定期報告を実施。対象は下記2項目両方に合致。
[1] 自動車を30台以上保有
[2] 指定地区に300回以上運行
・事業者の努力義務
周辺地域内自動車を対策地域内において運行する事業者や運送を行わせる荷主は、NOx、PM などの排出抑制に努力。
関連サイト
自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法
「自動車NOx・PM法の改正について」パンフレット(平成19年12月)
「自動車NOx・PM法の車種規制について」パンフレット(平成17年9月)
対象となる地域 [PDF(321KB)]
車種規制について [PDF(112KB)]
特定建物の新設に関する措置