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最終改正 平成23(2011)年6月22日
最終更新:2015/11/25
(概要)
1)「水質汚濁防止法」は、特定施設を有する特定事業場から公共用水域への排出や地下への浸透を規制するとともに、生活排水対策の実施を推進することで公共用水域及び地下水の水質の汚濁防止を図る目的で制定された。
2)被害発生の場合の事業者の賠償責任による被害者保護が規定されている。
3)本法はあくまでも特定施設を有する特定事業場が対象であり、特定施設以外から規制値を超えた排水が放出されても、水質汚濁防止法の適用を受けない場合がある。そのためにも都道府県条例の横出し規制で補完されていることが多い。
(本法令のポイント)
1.定義(第二条)
・公共用水域・・・河川、湖沼、港湾、沿岸海域その他の公共の用に供される水域及びこれに接続する公共溝渠、灌漑用水路等公共用に供される水路をいう。(終末処理場を設置する下水道は含まない)
・特定施設・・・有害物質や生活環境に被害を生じる恐れがあるような汚水、廃液を排出する施設で、政令で指定されたものをいう。(施行令別表第一)
・有害物質・・・人の健康に係る被害を生ずる恐れのある物質。28種類
・指定物質・・・有害物質や油以外、生活環境に被害を生じる恐れのある物質。56種類
・指定地域特定施設・・・総量規制の地域にある「し尿浄化槽」で、201人以上500人以下が対象。
・有害物質使用特定施設・・・特定施設のうち、有害物質をその施設において製造、使用、処理する特定施設をいう(指定地域特定施設を除く)。
・有害物質貯蔵指定施設・・・有害物質を含む水を貯蔵する施設。改正により届け出が必要となった。
・地下浸透水・・・有害物質使用特定事業場から地下に浸透する水で、有害物質使用特定施設に係る汚水等を含むものをいう。
2.規制項目
(1)健康項目(施行令2条)
・特定施設から人の健康に係る被害を生ずる恐れのある政令で定める物質をいう。
(2)生活環境項目(施行令3条)
・特定施設からの排出水には、水の汚染状態を示す項目(pH、BOD、COD、浮遊物質量、大腸菌群数など)。但し規制対象は排水量が一日平均50m3以上。
(3)総量規制
・指定地域特定施設に対して、排出水の濃度規制に加えて排出水の汚濁負荷量の総量について規制基準を定める。(東京湾、伊勢湾、瀬戸内海と関係のある地域が対象)
(4)地下浸透水の浸透の規制
・特定施設からの排水で、健康項目に定める有害物質の地下への浸透を禁止。
(5)事業者の義務
特定施設を設置し、工場・事業場から排出水を排出し、又は特定地下浸透水を地下に浸透させる事業者には以下の義務が課せられている。
・特定施設の設置等にあたって届出をする。
・排水基準、総量規制基準の遵守及び有害物質を含む特定地下浸透水を地下へ浸透させない。
・有害物質を使用・貯蔵等する施設の設置者に対し、地下浸透防止のための構造、設備及び使用の方法に関する順守、定期点検及びその結果の記録・保存を義務付ける規定が新設された。
・事故時には応急措置を講じ、速やかに事故状況と措置の概要を届け出る。
・排出水の汚染状態、汚濁負荷量及び特定地下浸透水の汚染状態を測定し、記録する。
・排水口の位置等排出方法を適切にする。
・異常な渇水などにより、公共用水域の水質汚濁が著しくなった場合には、その改善を図るため都道府県知事の命令に従う。
3.損害賠償
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