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◆ISO9001 品質マネジメントシステムの背景
製品やサービスの品質に関する考え方、品質への取り組みにバラつきがあることは、事業を進める上でのパートナーを選ぶ際に、何を信用すべきか拠り所となるものがないばかりか、選択を誤ると自社の事業運営にも損害をもたらすことになります。現代のようにグローバル化した社会では、国際的な取り引きも盛んに行われ、その影響は以前にも増して大きくなっています。
このような状況下、要求した製品、サービスを提供する企業として信頼できる組織を明確にする品質保証のためのシステムを規定した国際規格と、認証制度がスタートしました。
こうして1987年に誕生した国際規格ISO 9001は、定期的に見直し、改訂が行われ、現在、品質保証をベースにしつつも、その枠組みを超えた品質マネジメントシステム規格として、強力な経営管理の基礎ツールとしても活用できる規格になり現在に至っています。
◆ISO9001とは
ISO 9001は、法規制や顧客要求事項に適合した製品、サービスを提供し、顧客満足度を維持・向上させるための品質マネジメントシステムの要求事項を規定しています。
製品やサービス提供に関連するプロセス、それらを管理するプロセスを“見える化”することで、第三者に対し自社の品質マネジメントが適切に運営されていることを示すだけでなく、Plan(計画)、Do(実行)、Check(確認)、Act(改善)というマネジメントシステムのサイクルを繰り返し運用することにより、自社の業務プロセスの継続的改善や企業の競争力強化を推し進めることにつなげることができます。
◆ISO9000ファミリー規格のフレームワーク
現在のISO9001は、ISO9001:2015として2015年9月に改訂版が発行され、これを受け、日本の国家規格として「JIS Q 9001:2015」が2015年11月に改正されました。
品質マネジメントシステムの基本及び用語が記載されたISO 9000:2015 (JIS Q 9000:2015)、持続的成功のための品質マネジメントの指針となるISO 9004:2009 (JIS Q 9004:2010)、監査の指針であるISO 19011:2011(JIS Q 19011:2012)は、共にISO 9000ファミリー規格のコア規格として設定されています。
※ ISO 9004及びISO 19011は、2017年現在、改訂作業が進められています。